動物病院 どこがいい

信頼できる動物病院であれば、そこの獣医師は柴犬にとってのすばらしい主治医となります。柴犬の一生の間、病気ばかりでなく、さまざまな問題にぶつかったときも、あなたの柴犬の主治医は、熱心に相談に応じてくれるでしょう。

では、よい動物病院とはどんなものでしょうか。外観では、当てになりません。見かけ倒しということもあるのです。繁盛しているところも、判断基準になりません。問診や治療などにあまり時間をかけずに、数をこなしている場合も考えられるからです。

それでは、治療費はどうでしょうか。治療費が高ければ、よい病院、安ければ、悪い病院ともいいきれません。ご存知のとおり、動物病院は自由診療のシステムをとっています。治療費は各病院が、それぞれ設定するのです。そこで、同じような診察内容でも、Ａ病院は高くつき、Ｂ病院は安上がりにすむことがあり得ます。

その際、重要なのは、あなたが納得できる金額であるかどうかです。この程度の診察にしては高すぎる、と思えば、別の動物病院へ移る方がいいでしょう。

よい動物病院とは、したがって、診療内容に応じた治療費をきちんと設定できるところです。あなたが非常に密度の高い診療を望めば、その旨、獣医師に伝えると、先方は、検査を詳しく行ない、当然のことながら治療費も高めになります。自分の柴犬に必要以上の検査をさせたくない人は、やはり獣医師にあらかじめ告げておく必要があります。その結果が、納得のいく低めの治療費であれば、そこがよい動物病院だと判断できます。

また、インフォームド・コンセント（病名を告知する方法）を柴犬の診察にもとり入れているところはよい病院です。患者の知る権利は、この場合、パートナーが得るわけで、獣医師が治療内容とその方法、効果、その後の予想、経費などを十分説明してくれたら、信頼できるでしょう。インフォームド・コンセントの有無は、重要な判断基準になります。

さらに、夜間の連絡方法を尋ねることも大切なことです。自宅の電話番号か、ほかの動物病院を紹介してくれれば、これも安心できます。犬の場合、夜間の救急体制は整っていないからです。

こうしてよい動物病院を選んだあとに、柴犬と主治医とのおつき合いが始まります。まず、犬から犬にうつる伝染病を、ワクチン接種で予防します。混合ワクチンであれば、一回の注射で複数の病気（ジステンパー、レプトスピラ症、伝染性肝炎、パルボウイルス感染症、パラインフルエンザ）を防止できます。第一回目のワクチン接種は、生後５０日〜６０日に行ないます。その一か月後に二度目をすませ、以後、毎年一回接種して、免疫力を持続させる必要があります。

このほかにも、五歳未満の柴犬には年一回の定期検診を、五歳を迎えたら年二回健康診断を受けさせたほうが病気の早期発見につながります。