柴犬 発情中 散歩

色々な資料を見た結果、柴犬は野生のイヌ科動物に比べて性的に早熟だということがわかりました。性成熟に達するのは早いものでは生後6か月。ほとんどの柴犬は、一歳以内に妊娠できる身体に成長します。

発情期にしても、野生のイヌ科動物が年に一度しかないのに対し、柴犬は年に二回訪れます。メスの柴犬は生後一年以内に最初の発情を体験します。以後、年に二度、発情期を迎えます。

メスの柴犬の発情は、三週間ほど続きます。発情前期（犬によって異なりますが約九日間）にフェロモンを漂わせ、その界隈のオス犬たちにシーズン到来のメッセージを送りつけるのです。フェロモンは性誘因物質ともいえるもので、メスの柴犬の尿や膣からの分泌物に含まれます。一種独特の刺激臭があり、その匂いをかいだオス犬はがぜん心がはやるのです。上に乗りかかろうとするかもしれませんが、時期尚早で、相手に拒否されます。犬の性生活に、レイプはないのです。交尾をするか否かは、メス犬のほうが決定します。メス犬の受諾がなければ、オスは交尾できないのです。

発情前期が終わると、本格的な発情期（5〜11日間）に入ります。出血して排卵が始まり、外陰部は大きくはれあがります。出血（犬の生理）後に、メス大は交尾を待ち望むのです。「いつでもＯＫ」の期間は、一週間ほど続きます。

発情期中の散歩は、控える必要はありません。オス犬が近づこうとしたら、リードを引いて両者を引き離します。メスの柴犬自身がオス犬との交わりを期待している危険日でも、サイズが小さければ抱き上げることで不測の事態を回避することができます。中・大型の場合は、オス犬に接近させないのが一番です。オス犬を見かけたら、「つけ」と指示して自分の左側にぴったり寄せましょう。

生理中の散歩も、以上の対策をとれば、問題ではありません。散歩は犬の生きがいの一つです。病気のとき以外は、制限しないほうがいいでしょう。

生理中の出血の量は、小さい柴犬ならほとんど気にならないはずです。大きくなっても、つねに出血しているわけではありません。そうはいっても、腰をおろすたびにカーペットや床に赤い斑点が点々とつきます。10円玉より小さい出血の跡ではありますが、一つ一つふきとるのもたいへんです。大きくなってからは、室内ではくための生理用パンツを利用した方がよいでしょう。

市販の品でなくても、生理用パンツは人間の子どものお古が使えます。小学校時代の体育用のショートパンツがぴったりです。下着用のパンツは身体を締めつけるので、柴犬はいやがります。ショートパンツを柴犬に試着させて、サイズが合うようリフォームすればいい感じに仕上がると思います。